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2011年10月26日 (水)

北杜夫

 北杜夫死す。まあ80過ぎの歳なんだから死んでも不思議はないけれど。中学時代だったよな初めて読んだのは。その頃の友人に薦められてどくとるマンボウ航海記を読んだのが最初。なんて面白いんだろうと思った。それ以来、どくとるマンボウシリーズはもとより、ユーモア作品からシリアスな小説まですべて買って読んだ。ある特定の作家に肩入れしてすべて読むという読み方をしたほんとに最初の頃の例だと今にして思う。その後全集(存命中なので作品集か)も揃えたけれど、収載作品はほとんど読んでしまっていたので、しばらく飾っておいたままでそのうち売っぱらってしまった。熱が冷めたというかそれ以来もう10年以上も最近の作品は読んでない。
 というわけで、読み込んでいた時代にしても大半が他愛のない作品なのでほとんど覚えてないのだけれど、ひとつあげるとすれば「幽霊」だろうな。ぼくは楡家よりもこれが北杜夫らしいと思う。「人はなぜ追憶を語るのだろうか。どの民族にも神話があるように、どの個人にも心の神話があるものだ」という書き出しはすこぶる印象的だ。あとは「さびしい王様」シリーズも好きだった。もう今のぼくには忘れられた作家ではあったけれど、こうしてみるとやはり懐かしい。合掌。

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