« クロマトグラフィー | トップページ | PaSoRi »

2012年4月10日 (火)

「写楽殺人事件」

★★★★☆。
 謎の浮世絵画家東洲斎写楽とは何者か?を大胆な仮説で解き明かす、のが本書の主題ではない。けれど、物語の前半部分がほぼその謎の解明(というか物語内での新説)に費やされているので、歴史ロマンを読んでいるかのような気になってしまう。それが良くも悪くも本書の特徴だろう。ちゃんと殺人事件も出てくるし、浮世絵をめぐる学会の主導権争いや功名争いなど、現代風などろどろした人間関係なども出てきて、ミステリーとしてもそこそこおもしろいとは思う。
 だけどな~。歴史上の写楽の謎と現代の事件の謎とそれらを融合させたところがミソであるのはわかるけれど、それが成功しているかというとぼくはちょっと疑問だ。必然的に多くなる写楽にまつわる歴史的諸説や江戸時代の浮世絵界の話が、それはそれで興味深くはあるけれど、それなら歴史ミステリにしてしまえばスッキリするのに。二兎を追って成功してないんじゃないかなあと思える。
 本筋とは何の関係もないけれど、主人公が写楽の足跡を追って大館から小坂まで走っていた同和鉱業小坂線に乗るシーンがある。この鉄道は1994年まで旅客営業、2008年まで貨物営業を行っていた。つい最近まで走っていたのだ。なのにぼくは乗ったことがない。乗らないうちに廃止になって悔しい思いをした路線は他にもあるけれど、ここはその最たるものの一つ。もっと古くは大館から反対方向へ延びる花岡線というのもあって...、というのはまた別の話(笑)。

Img_3265
 今日のランニング。5.3 km/33 min。今月の累計距離 70.2 km。

« クロマトグラフィー | トップページ | PaSoRi »

無料ブログはココログ