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2012年5月16日 (水)

「鷺と雪」

★★★★☆。
 ベッキーさんシリーズ3作目にして最終作。これが第141回直木賞受賞作とのことだ。なるほど、確かに3作中で一番できはいいかもしれない
 「不在の父」の物悲しい結末。「獅子と地下鉄」の三越のライオン像は札幌店にもある(はず)。夜中によじ登ろうとする輩がいるのだろうか。それにしても銀座線の歴史の古いのには驚かされる。昭和2年に上野~浅草が開業というから、十分に本書の時代には一般化しているわけだ。そして表題作「鷺と雪」。カメラではない写真機のトリックともいえないトリック。心理トリックの一種かなあ。最後は意図せざる電話の誤接続が心に残る二・二六事件で幕切れ。結末はベッキーさんが主役なのかと思っていたらそうではなかったのがちょっと意外。主人公は結局は花村英子お嬢様というわけなのか。
 前にも書いたように、どうもやはりこの作者の連作短編はぼくの肌に合わない。この3冊も別に買ってまで読むほどではなかったという印象。

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