« コカ・コーラペン | トップページ | 単純置換 »

2012年5月27日 (日)

名曲のたのしみ

 吉田秀和さんが亡くなった(正確には5月22日に亡くなっていた)そうだ。享年98歳。そりゃもう相当なお歳だとは思ってはいたけれど、しばらく前にドイツ人の奥様を亡くされたときに悲しみから筆を断たれていたのが、その後復活してまだまだ健筆を奮っておられたのに、突然の訃報に言葉もない。でも、天上には最愛の奥様もおられる、何よりモーツァルトもベートーベンもいる。ご本人はちっとも寂しくないに違いない。
 ぼくにとって吉田秀和というと、なんといってもNHK-FMの「名曲のたのしみ」。作曲家を1人ずつ取り上げてそのすべての作品を年代順に紹介していくというものすごいシリーズだ。もうずいぶん前になるけれどモーツァルトを延々とやっていたときは、今でこそ全曲全集が出ているとはいえ当時はマイナーな曲などは初めて聴くものばかりで、毎週カセットテープに録音しながら聞いていたものだ。もちろんこの番組の魅力は希有な作品が流されるというだけではなく、吉田さんの滋味あふれる語り口。これはもう誰にも真似ができないだろう。吉田秀和といえば音楽を含む芸術評論で有名だけれど、その自在な文筆は単なる評論を越えていた。演奏会の評にコンサートホールの座席の不具合があってそれで中座したという話を長々と綴って、それがちゃんと評論になっている、というのは有名な話だ。
 今日は別のネタを準備していたけれど、吉田秀和氏の訃報とあっては何をおいても書かずばなるまい。合掌。

120527
 今日のランニング。20.3 km/138 min。今月の累計距離 245.7 km。

« コカ・コーラペン | トップページ | 単純置換 »

無料ブログはココログ