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2012年10月10日 (水)

300億円

 文科省は山中伸弥教授が率いる研究所を中心に今後10年間で約300億円を助成する方針を固めたとのニュース。なんとうらやましいというのはともかくちょっとひっかかるな、これ。なんでこのタイミングなんだろうか。ノーベル賞受賞対象になったiPS細胞研究の価値は理解できるし、今集中的に予算投下して実用化研究を推進することの重要性もよくわかる。だけど、山中さんは今もらっている予算(5年間100億円だそう)が13年度で切れてしまうので危機感を抱いて、寄付を募るために京都マラソンを走り、確か1000万円を集めたということじゃなかったろうか。金額的には焼け石に水という気もするけれど、これがスタンドプレーじゃないとしたら、ここ数年大きな話題となっていた研究に政府は継続的な予算支出する計画がなかったということになる。それがノーベル賞発表からたった2日にしてこの大盤振る舞い。ちゃんと独自に審査検討したのだろうか。原資は国民の税金なのだし、まさかいくら権威ある賞といえ他国の委員会で決められたノーベル賞というだけでポンと決めたわけではないよね。この時期というのは偶然だよね。この国は自前で科学技術の重要性の価値判断もできないと考えるのではあまりに情けないし。
 山中教授の仕事にケチをつける気は毛頭なく、必要なところに集中的に予算計上するのは大賛成だ。だけど、iPS細胞以外にも重要な科学研究はたくさんあり、日夜研究に粉骨砕身している人はたくさんいる。そういう人にも均等に目配りして正当に評価しうる国であってほしいと切に思う。はからずもこの時期は日本中の研究者が科研費申請書類作成に追われている。10年間300億円あったら、年間1000万円の予算をのべ3000人に配分できるんだなあ、と考えてしまうところが貧乏研究者の悲しいところか(笑)。

121010
 今日のランニング。6.2 km/39 min。今月の累計距離 46.2 km。

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